睡眠不足のトーキョー人、世界5都市で最短
世界の主要都市に比べ、東京の30〜50代の男女は睡眠に対する満足度が低く、2人に1人が睡眠に不満を抱えているという調査結果がまとまった。
調査は昨夏、食品会社「味の素」(東京)が、東京、ニューヨーク、上海、パリ、ストックホルムの5都市の30〜50代の男女計891人を対象にインターネットで行った。
平日の標準的な睡眠時間を比較したところ、東京は5時間59分で一番短かった。最も長かった上海は7時間28分、次いでストックホルムが7時間8分。両都市と東京とは、1時間以上もの差があった。
原因と見られるのは就寝時間の遅さ。平日の標準的な就寝時間が午前0時19分と、翌日にまたがるのは東京だけだった。ストックホルムは午後10時20分、上海は午後10時38分だった。東京の起床時間は午前6時49分で、ほかの4都市と大差はなかった。
また、5都市とも9割以上の人が「睡眠は重要」と認識していた。しかし、睡眠の満足度について聞いてみると、「満足」と回答したのは東京では29%だけで、49%が「不満」としていた。一方、東京以外の4都市ではすべて「満足」が5割を超えていた。
調査をした味の素の担当者は、「東京の人の睡眠時間が他都市に比べて短いのは、通勤時間の差というより、仕事の時間が長いためではないか。生活習慣を改善し、寝具などを工夫すれば睡眠を改善できることも、東京では他都市に比べ認知されていない」と話している。
(2011年1月21日 読売新聞)
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